お遍路(おへんろ)とは、四国全県に点在する弘法大師(こうほうたいし)ゆかりの八十八カ所の寺を巡礼することです。
今回は、そのお遍路巡礼スポットの第十一番札所である「藤井寺(ふじいでら)」をご紹介します。
藤井寺ってどんなお寺?
藤井寺は、四国最大の吉野川の北部に位置し、三方を山に囲まれた清らかな仙境に佇んでいます。弘法大師が厄除けを祈願し、薬師如来像を彫造して建立した寺で、金剛山藤井寺と称される由来は、堂宇の前に五色の藤を植えたことにあります。
真言密教の道場として栄え、七堂伽藍を構える壮大な大寺院へと発展しましたが、天正年間の兵火により全山が焼失し、その後、延宝2年(1674年)に臨済宗の南山国師が再興し、宗派を臨済宗に改めました。天保3年(1832年)の火災で伽藍が灰燼に帰し、万延元年(1860年)に再建されました。現在の本尊である「厄除け薬師」は国の重要文化財に指定されています。
藤井寺から次の十二番・焼山寺までは「へんろ道」が通じ、弘法大師が修行中に休息した遺跡や石仏、標石が残る貴重な道です。

藤井寺の読み方は?と御詠歌(ごえいか)
藤井寺の読み方は「ふじいでら」です。
御詠歌は、下記です。
色も香も無比中道の藤井寺
真如の波のたたぬ日もなし
藤井寺の宗派と本尊は?
藤井寺の宗派は臨済宗妙心寺派で、本尊は薬師如来です。
藤井寺の境内
藤井寺の境内の案内は、残念ながらありませんでした。
藤井寺のアクセス方法・駐車場の有無・無料バスはある?
藤井寺は徳島県吉野川市にあります。正確な住所は、徳島県吉野川市鴨島町飯尾1525です。
藤井寺の最寄り駅は、JR徳島線の鴨島駅で、そこから車で10分です。
車を利用する場合、駐車場があります。
藤井寺のみどころ・ポイントその1:藤の古木
弘法大師が悪疫退散の祈願後に手植えしたと伝えられる五色の藤は、4月下旬から5月上旬にかけて美しく咲き誇ります。
藤井寺のみどころ・ポイントその2:雲龍の天井画
藤井寺の本堂の天井に描かれた雲龍は、昭和52年(1977年)の本堂全面改修時に地元徳島県鴨島町出身の林雲渓によって描かれました。30畳の大きさを誇る雲龍は、睨みをきかせた迫力ある表情で、まるで薬師如来を守護しているかのようです。
藤井寺のみどころ・ポイントその3:薬師如来像
藤井寺の本尊である薬師如来像は、弘法大師自らが彫造したと伝えられ、2度の火災にも奇跡的に難を逃れた貴重な仏像で、この本尊は平安時代の年号が記されており、900年以上の歴史を持つとされています。はっきりとした年号が分かっているものとしては四国霊場最古の仏像とされ、国の重要文化財に指定されています。現在、この薬師如来像は奥の院に安置され、「厄除け薬師」として多くの参拝者から信仰を集めています。
藤井寺の御朱印はどんなの?初穂料は?
藤井寺の御朱印の初穂料は300円です。
お遍路「十一番札所 藤井寺」のYouTube動画を4つご紹介
お遍路「十一番札所 藤井寺」のYouTube動画を4つご紹介します。
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まとめ
藤井寺は弘法大師が厄除けを祈願して薬師如来像を彫造したお寺で、現在の伽藍は明治時代に再建され、本尊は国の重要文化財に指定されています。春には大師が手植えした五色の藤が咲き誇り、本堂の天井には林雲渓作の迫力ある雲龍が描かれています。歴史と自然が調和した魅力的な霊場です。
次の第十二番札所は「焼山寺」です。お楽しみに!
参考サイト
URL:https://shikoku6.or.jp/
URL: https://88shikokuhenro.jp/
URL: https://88sekaiisan.org/
調査日:2025年1月31日
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