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画像生成AIでことわざ「二階から目薬」の絵を描いてみた−話題のAIを知ろう

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本記事では、話題のAI画像生成で「二階から目薬」という日本のことわざを題材に、どのようにしてAIで絵が描かれるのか、そしてAIの可能性について探ってみたいと思います。

画像生成AIでことわざの絵を描いてみるシリーズ第2弾、「二階から目薬」の絵を描いてみたです。

シリーズ第1弾「画像生成AIでことわざ「犬も歩けば棒に当たる」の絵を描いてみた−話題のAIを知ろう」はこちらです。

目次

「二階から目薬」を画像生成AIで描いてみよう!

まずは最初のプロンプトとして、「二階から目薬のイラスト」と指示してみます。

「二階から目薬」という言葉には主語・述語がないので、AIが意味を理解できるのかというのがポイントとなります。

実際に「Image Creator」で抽出された画像が下記です。

「二階から目薬」ということわざの意味をAIが理解できていないのがわかるイラストが生成されました。

「二階」「目薬」というキーワードに関するイラストが生成されました。

プロンプトを具体的にしてみる「二階から一階にいる人に向かって目薬をさして、目薬がうまく入らないイラスト」

次にことわざ「二階から目薬」を具体的に解釈してプロンプトに指示してみます。プロンプトを「二階から一階にいる人に向かって目薬をさして、目薬がうまく入らないイラスト」として生成された画像が下記です。

まだ理想とは異なるイラストが多く生成されました。

やや意図に近いのはこちらの画像でしょうか。「目薬」というのがわかりづらく、水鉄砲のようにも見えます。

巨大な目のようなものと後ろを向いた女の子のような、ホラー味がある不気味な画像も生成されました。

さらに細かくプロンプト「二階にいる人が窓から下に向かって、下にいる人に目薬をさすイラスト」

ことわざ「二階から目薬」の状況をより細かくプロンプトにして指示してみました。

「二階にいる人が窓から下に向かって、下にいる人に目薬をさすイラスト」というプロンプトで生成されたイラストが下記です。

二人の人物と窓が生成されるようになりました。
しかしまだ「二階から目薬」の意味に近いイラストは生成できていません。

二階を指差すイラストが生成されていることから、「目薬をさす」という言葉がAIには理解できていないということがわかります。

そこでプロンプトを英語起点で考えて、「目薬をさす」を英語に翻訳すると「put(use) eye drops」となり、日本語に戻すと「目薬をつける(使う)」という言葉になります。

英語と日本語では語彙数の違いからこのようなことが起きるようです。この考えを元に次のプロンプトを作ってみます。

英語を元にしたプロンプト「二階の窓から下にいる人の目に目薬をつけるイラスト」

「目薬をさす」の英語を元に「二階の窓から下にいる人の目に目薬をつけるイラスト」というプロンプトを作りました。実際に生成されたイラストが下記です。

「目薬をさす」という状況は希望通り生成されるようになってきました。しかし「二階から下にいる人に目薬をさす」という状況がうまく生成できません。

おそらくですが、「二階から目薬をさす」という状況が非現実的なので、AIが状況を判断できないのだと思います。

番外編:英語でプロンプト「Illustration of eye drops from the second floor」

画像生成AI自体が開発された環境が英語という前提で、英語のプロンプトで生成してみました。

「二階から目薬のイラスト」を直訳して「Illustration of eye drops from the second floor」というプロンプトで生成されたイラストが下記です。

やはり「二階から目薬をさす」という状況をAIが理解できていないようで、希望の状況とは全く異なるイラストが生成されました。

拡大解釈したプロンプト「空から目薬が落ちてきて目に入るイラスト」

空から目薬が落ちてきて目に入るイラスト「二階から目薬をさす」という状況をAIが理解できないようなので、イラストにしたい状況を拡大解釈してプロンプトにしてみます。
「二階から目薬をさす」という状況をAIが理解できないようなので、イラストにしたい状況を拡大解釈してプロンプトにしてみます。

「空から目薬が落ちてきて目に入るイラスト」というプロンプトで生成されたイラストが下記です。

「空」「目」というキーワードが強く出たイラストになりました。

AIで画像生成する際は、AIが状況を解釈するということができない前提で、イラストとして描いて欲しいものをキーワードとしてプロンプトに含める必要があるようです。

最終系プロンプト「上を見上げた人の高い位置から目薬が落ちてくるイラスト」

ことわざ「二階から目薬」を再現するイラストをAIに描いてもらうための、最終段階のプロンプトは「上を見上げた人の高い位置から目薬が落ちてくるイラスト」です。

実際に生成されたイラストが下記です。

「目薬がいくら落としても入らない」ということわざの意味に限りなく近いイラストが生成されました。

ややホラーなイラストが生成されるのは画像生成AIのあるあるでしょうか。

まとめ

本記事では、AI画像生成技術による「二階から目薬」という日本のことわざを題材にした実験を紹介しました。画像生成AIは、与えられた入力情報に基づいて新しい画像を生成する画期的なツールであり、自然な風景やキャラクター、アート作品など、多様な画像を創り出すことが可能です。

Microsoft Bingの「Image Creator」を利用して、「二階から目薬」の絵を描く実験を行いましたが、AIは一部意図とは異なるイラストを生成することが示されました。AIが状況を理解することが難しいため、完全な再現は困難でした。

プロンプトを具体的にする試みや英語を元にしたプロンプトでも同様の結果が得られ、AIが「二階から目薬をさす」という状況を理解するのは難しいようでした。

最終的には、「上を見上げた人の高い位置から目薬が落ちてくるイラスト」というプロンプトで、「目薬がいくら落としても入らない」ということわざの意味に限りなく近いイラストが生成されました。

AI画像生成は便利なツールですが、完全な意図の再現は難しい場合もあるという結果でした。現段階ではAIに指示する人間の思考に頼っている部分が多くあります。AI技術の進化に期待しつつも、人間の創造力や判断力が重要であることを改めて認識することができました。

この記事を書いた人

Web業界出身主婦ライターです。育児に関することやIT/インターネットに関することなどを利用者目線で執筆します。

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