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海外旅行でのプレミアムシート利用、差額を払う価値はある?2023年夏

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パンデミック以降欧米では、個人の価値観やライフスタイルの多様化とともに旅行スタイルも多様化し、よりリラックスした旅を求める人が増えてきています。そんな時、選択肢の一つになるのが飛行機のプレミアムシートですが、差額に見合った価値が本当にあるのか、筆者の体験を元に考察していきたいと思います。

目次

プレミアムシートとは?

プレミアムシートは、航空機内で提供される座席のクラスの一つで、エコノミークラスとビジネスクラスの中間に位置するサービスを提供するクラスです。以下は、プレミアムシートの主な特徴です。

座席の広さ

プレミアムシートは、エコノミークラスよりも広く、リクライニングもより深く設定されています。これにより、長時間のフライトでも快適に過ごすことができます。

食事サービス

エコノミークラスよりも質の高い食事やドリンクが提供されることが多いです。

エンターテインメント

個別のエンターテインメントシステムが設置されており、映画や音楽、ゲームなどを楽しむことができます。

その他のサービス

一部の航空会社では、プレミアムシートの利用者に対して、空港内での優先的なチェックインや搭乗、手荷物受取サービスなどの特典を提供しています。

プレミアムシートは、ビジネスクラスのような高級なサービスを求めるわけではないが、エコノミークラスよりも少し快適な旅を求める旅行者にとって、魅力的な選択肢となっています。

航空会社がはじめたサービスの差別化

海外旅行の場合、どうしても避けられないのが長時間のフライトです。大きな外国人に挟まれて、長時間身動きが取れなかった人や、泣き止まない幼児がすぐ後ろの席にいたなどの経験をした人なら、次は座席をグレードアップして、より快適な空の旅をしようと思う人も少なくないはずです。

またそれ以外にも、パンデミック以降、国際線の長距離便を利用する乗客の中には、

•長い間のコロナ対策で、まだウイルスや細菌などに対して恐れがあり、隣の乗客と少しでも広く間隔を取りたい
•パンデミックで長期間旅行にお金を使わなかったので、今後の旅行は以前よりグレードアップした良いサービスを利用したい

などの理由で、プレミアムシートを選ぶ旅行者が増えてきています。

この傾向に後押しされ、各航空各社も自社で所有する大型機体のキャビンを再構成して、2026年までに、プレミアムまたはビジネスクラスの座席を25%〜75%拡大していく予定だそうです。

座席の細分化

ひとくちにプレミアムシートと言っても、航空会社ごとでサービスがちょっとずつ違います。例えばユナイテッド航空の場合、エコノミークラスの座席が、プレミアムプラス、エコノミープラス、エコノミー、ベーシックエコノミーと、細かく分けられています。

今回私が利用したのはプレミアムプラスで、この座席を利用すると

・アメリカではプレミアアクセス・カウンターで、成田空港ではビジネスクラスのチェックインカウンターで、優先搭乗手続きができる

・空港ラウンジ「ユナイテッドクラブ」を割引料金で利用できる

・プレミアムシートで旅行できる

・エコノミーよりワンランク上の食事のサービスが受けられる

・到着後の手荷物優先ピックアップサービスが受けられる

といったサービスが受けられます。

プレミアムプラスのシートはフルフラットにはなりませんが、幅広で、実際に座ってフライトを過ごしてみると、普通のエコノミークラスの座席よりもずっと快適でゆったります。レッグレストも付いているので、フライトの最中足を持ち上げておけば、足がむくむこともありません。食事も陶器の食器と金属のカトラリーで提供されますし、ノイズキャンセレーションの付いたヘッドセットや寝具も良いものが使われていて、ワンランク上のサービスと謳われている理由にも納得できました。

成田空港では、優先搭乗手続きのおかげで出発時刻の3時間前にはセキュリティゲートを通過できました。ワンタイムパスを事前購入していたので、羽田の「ユナイテッドクラブ」ラウンジも利用しました。

ラウンジの中はとても広く、ゆったりとソファが配置され、フードコーナーには無料のワインやビール、ノンアルコールドリンク、おつまみのチーズやサラミそしてフライト前の軽食に、お寿司やうどんがセットされていました。

トイレやシャワーもラウンジ内に設置されているので、搭乗時間まで混雑した飛行場内をうろうろする必要なくゆっくり過ごせました。

実はこの「ユナイテッドクラブ」ラウンジは、ユナイテッド航空の乗客ならどのクラスの乗客でも利用できます。もちろんエコノミークラスの乗客は、ラウンジ利用ごとにパスを事前購入する必要がありますが、パスは購入後1年間、世界中どこのユナイテッドクラブラウンジでも利用可能なので、もし今回のフライトでラウンジを使用する時間がなかったとしても、次回のフライトの際に使用できるので、無駄になりません。

プレミアムシートのメリットとデメリット

プレミアムシートのメリットは、なんと言っても座席の広さです。お隣にかなり体格のいいアメリカ人男性が乗っても、スペース的にかなり余裕があり、長距離フライトが格段に快適になります。しかし良いことばかりではなくデメリットもあり、いちばんの問題は、その値段です。

例えばユナイテッド航空のエコノミークラスなら、フェニックス=東京往復便を大体2500ドルくらい(約35万円)で予約できます。しかしこれがプレミアムプラスなら、7千ドル(98万円)を超えるフライトもあり、そこまでの金額を払うのなら、ディスカウントのビジネスクラスを利用する方が、満足度が高いように思います。

そこでお勧めなのが、短距離部分をエコノミーで予約して、米国本土と日本を結ぶ長距離部分のみプレミアムシートにアップグレードする方法です。時期や為替レート、混雑具合やシートの場所などにより価格変動はありますが、今回のフライトでは、サンフランシスコ=成田間と成田=デンバー間、どちらも片道$299(約4万2千円)の追加料金でアップグレードする事ができました。またプレミアムエコノミーの一つ下のクラス、エコノミープラスなら、同じ区間のアップグレードが片道1万5千円から2万円程でした。

エコノミープラスは、シートピッチが通常のエコノミー席より10cmほど広く取られているだけで、食事やその他のサービスはエコノミー席と同じです。なのでただ足元が10cm広いだけのシートに、往復で3〜4万円の追加料金を払うのは、少し躊躇してしまうかもしれません。しかし座席スペースに少しの差があるだけで(長距離線の場合は特に)フライトが格段に楽になり、到着後、現地でのパフォーマンスに大きな差が出るのも事実です。

まとめ

個人的には米国本土と日本を結ぶ長距離区間分の座席をアップグレートしたのは、差額を支払うだけの価値があったと思いますし、次回のフライトも、条件が合えばまたアップグレードすると思います。しかしそれは全ての人に当てはまるという訳ではないと思います。小柄でエコノミークラスの座席でも十分余裕のある人や、とにかく最安値で目的地につければ良いという人達であれば、座席をアップグレードするメリットは少なく、むしろLCCの方が魅力的に感じるかもしれません。

結局どのサービスに価値を見出すかは自分次第。自分が受けるサービスをよく知っておいて、自分の選択に満足できることが大切ではないかと思います。

この記事を書いた人

Web業界出身主婦ライターです。育児に関することやIT/インターネットに関することなどを利用者目線で執筆します。

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